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2009年7月発売
128頁
定価:1,500円(税込)

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ミハイル・ブルガーコフ(1891-1940)の文学とは何か? ドストエフスキー、トルストイ、チェーホフ、そしてゴーリキイといった名はうかんでこようが、ミハイル・ブルガーコフを知っている日本人はほとんどいないのではないか。わたし自身その名を知ったのは、わずかに10年ほど前、ウクライナやベラルーシの友人たちからである。
彼らにとっては、ドストエフスキーよりもブルガーコフであった。そして『巨匠とマルガリータ』なる偉大な作品を知り、読んで驚愕するというより面喰った。すでに邦訳されていたことにも驚く。
パリでは、雑誌特集などくまれたりしている。偉大な文学である。ブルガーコフは、ロシア文学というよりウクライナ文学というべきであろう。ロシアにいためつけられた場所故郷の記憶からのソーシャリズムへの批判は痛烈である、数々の作品の上演禁止、発禁。スターリンはいい作品だといいながらしかし上演許可はださなかった、などなど。
その文学は世界が停滞して、社会イズムへなだれこんでいるいま、スターリニズムがあらゆる組織体へ構造化されていく、そのとき想像力の側からのブルガーコフの文学は健全な笑いと真摯さをいまのわたしたちに開いてくれよう。
いまこそ、ブルガーコフは読まれてしかるべき新たなステージにあるとおもう。数少ない優れたブルガーコフ研究者の方々の協力をえて本誌特集をくんだ。
未訳のものも、邦訳していただいた。開拓者の貴重なひとりであられる水野先生からの玉稿もいただけた。再びブルガーコフの甦りを期したい。
次号もブルガーコフ特集をくむ。
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書籍内容 |
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▼ブルガーコフとベルリオーズム『巨匠とマルガリータ』における意味論的引喩について ジーナ・マフームドヴナ・マゴメードワ
▼「永劫回帰」の迷宮
ブルガーコフの『悪魔物語』とカフカの『審判』 杉谷倫枝
▼「荒野の誘惑」としての「黒魔術の夕べ」--ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』における悪魔ヴォランドの役割について 宮澤淳一
▼ブルガーコフの『巨匠とマルガリータ』を追いかけて 法木綾子
▼ブルガーコフの作品との出会い 水野忠夫
▼幻想ブルガーコフ批評狂想曲 山本哲士
▼【資料】
ブルガーコフ年譜 1891-1940+ 宮澤淳一・大森雅子/編
ブルガーコフ邦語文献リスト 大森雅子・宮澤淳一/編
▼【ブルガーコフの作品より】
自伝
赤い冠--病の記録
故人の冒険
未来の展望
ビオメハニカ(『ノートに記した首都』より第六章)
▼都市の居住イメージム東京の超高層集合住宅から考える 山本理奈
▼【カラー特集】ブルガーコフをたずねて
▼日田の場所 河北秀也
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